sunny saki's diary

すべての激務労働者に捧げるブログ

蜃気楼


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子供の頃、車でお出掛けする時 私はたいてい後部座席に乗っておりまして、前席のシートの間から顔を出し景色を楽しんでおりました

地方だったので町の中心から少し離れると、のどかな田園と山々がどこまでも広がる絵にかいたような田舎の風景です。

長い一本道を走っていると遠くの道の上に、キラキラと光る何かがある。私は目でそれを捕らえ、逃がすまいと瞬きもせずヤツを追う

しかし私が車を運転しているわけではない。運転手に急ぐように指示を出すが聞き入れてはもらえない、それどころか見失ってしまう

不機嫌になった私は困り者の烙印を押され、まるでキリスト教圏の子供が教会に通うよう毎週日曜日は塾へ通うようになったのである

それにしてもあれは何だったのか、小学校低学年の子供の素朴な疑問に答えてくれたのは神父や親ではなく、塾の先生でありました。

逃げ水は蜃気楼の一種で夏の暑い日にアスファルトが熱せられ膨張した空気がプリズムのような効果をし景色を鏡のように反射させる

そうか決して目の錯覚などではなく確かにそこにあるのだ。追えば逃げる、逃げれば追いたくなる、まさに魔性摩訶不思議。